北村騎手らしくストレスのない折り合いができて、スピルバーグが格段の末脚を見せました。

2014年天皇賞秋

北村宏司騎手のキャリアの中でも1レースあたりの獲得賞金がもっとも多かったのはスピルバーグで勝利した2014年の天皇賞・秋です。
当時のレースを詳しく振り返ります。

 

前評判

人気上位馬と単勝オッズは以下の通りです。

 

1番人気:イスラボニータ 2.8倍
2番人気:ジェンティルドンナ 4.7倍
3番人気:フェノーメノ 4.9倍
4番人気:エピファネイア 8.0倍
5番人気:スピルバーグ 11.0倍

 

 

1番人気は皐月賞馬でダービー2着
距離の問題で菊花賞ではなく天皇賞・秋に回ってきた3歳馬のイスラボニータでした。
距離適性も高く、前走のセントライト記念で快勝して死角なしといったところです。
結果的にイスラボニータはその後長いスランプに陥ってしまいますが、天皇賞・秋当時は全盛期と呼べる勢いを感じていました。
見るからに素質が高くイケメンホースとして、見た目の人気も高いスターホースです。

 

2番人気は前年ジャパンCを制して、春にはドバイシーマCで海外G1も勝った最強牝馬のジェンティルドンナでした。

 

スピルバーグは重賞未勝利ながらも秋に3連勝した勢いが魅力で5番人気に推されていました。
しかし秋の3連勝はいずれも1,800mで2,000mの距離も懸念されていました。
なお、北村宏司騎手はデビューから3戦はスピルバーグに騎乗していましたが、その後は騎手がコロコロ代わり、主戦騎手のいない状況でした。

 

秋初戦の1,000万下で北村騎手に乗り替わりをしてから3連勝をして毎日王冠でも3着(5番人気)の好走を経て天皇賞に駒を進めてきました。

 

 

レース展開

予想通りカレンブラックヒルが逃げる展開。
1,000mの通過タイムは60秒7でやや遅いペースと、差し馬のスピルバーグには不利な展開でした。
注目のイスラボニータとジェンティルドンナは共に3番手付近でレースを進め、ラップタイムを考慮するとこの2頭のどちらかで決まりという展開でした。

 

最終コーナーに関してはジェンティルドンナは最内をロスなく回る完璧な展開。
13~15番手でレースを進めていたスピルバーグは最終コーナーで少し外側に膨らんでしまいます。
それでも足をじっくり溜めていたこともあり、持ち味の瞬発力を活かして上り3Fは33.7のメンバー最速タイムで一気に差し切って3/4馬身差の勝利を挙げます。

 

優勝を狙っているイメージ画像

勝ちタイムは1分59秒7とレース後半の方が速い展開。
内容以上に馬の強さが際立った展開でした。

 

スピルバーグは距離に不安があり、過去のレースでも2,000m以上だと直線で伸びないケースが多かったです。
距離の壁も克服して、前の残りのレースでも勝てる末脚を見せれたのは、北村騎手らしくストレスのない折り合いができていた証拠です。